「水をよく飲む」は、歯のサイン?
ロッタちゃん、6歳のロップイヤー。

臼歯の不正咬合があり、だいたい2ヶ月ごとに処置をさせてもらっている。
といっても、きっちりした定期通院ではなく、飼主さんが「そろそろ怪しい」と感じたタイミングで来院してくれる。
私は正直、
「なんかようわからんけど、そろそろやと思うから連れてきた」という飼主さんより、
「○○という症状が見られたので連れてきた」という飼主さんを圧倒的に評価する。
動物医療は、飼主さんの観察力にかなり依存しているからだ。
そういう意味で、この飼主さんにはかなり信頼を置いている。
そしてロッタちゃんには、ひとつ特徴がある。
普通、不正咬合の前兆は「食べにくそう」「食べるのが遅くなる」といった変化で気づくことが多い。
しかしロッタちゃんは違う。
水をよく飲むようになる。
これが、この子のサインらしい。
一般的には、口の痛みでヨダレや唾液の喪失が起こり、軽い脱水を補うために飲水量が増えると考えられる。
ただ、ロッタちゃんは毎回ヨダレが見られない。
となると、喉の渇きというより、痛みや不快感によるストレスなのかもしれないし、口の違和感を水で紛らわせているのかもしれない。
こういうときは、本当に思う。
本人に聞けたら一番早いのに。
とはいえ、飼主さんの観察力のおかげで、毎回ちょうどいいタイミングで処置ができている。
その結果、ロッタちゃんは体重も落とさず元気に暮らしている。
不正咬合は、獣医師が治す病気というより、よく観察する飼主がコントロールする病気なのかもしれない。
ロッタちゃんは、その良い例だと思う。
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