子供は当てはまらない
今から10年以上前、自分は当時の先端医療技術「ダヴィンチ」を使った手術を受けた。
執刀医が、偶然にも所属する獣医師会の仲間の高校の級友だったため、彼が私の無事を頼んでくれて、先生にはそれなりのプレッシャーがかかったと察した。
そこで私は、当時まだ未開分野の手術が上手くいくように、逆にリラックスしてもらおうと「先生、私、独り身なので、何が起きても構いません。思い切ってやってください」と伝えた。
当時は苦痛から一刻も早く抜け出したい一心で、半ば捨て鉢でもあったが、今振り返っても、あながち間違いではなかったと思っている。
自分がウサギの手術をする立場になってみて、もし飼主さんからそう言われたら、少しは肩の力が抜けるだろうからだ。
逆に、これは実際にあった話だが、いざ手術という直前に、飼主さんから
「先生、うちの子は我が子同然なんです。だからこの子にもしものことがあったら、私…もう生きていけませんので」
そう言われたことがある。
そのとき、どれほど私が手元を震わせ、汗びっしょりで手術をしたか、想像してみてほしい。
大人なら、どんな場面でも相手の心境を察しながら言葉をかけるべきだと思う。
しかし、子供──小学生くらいまで──はこの限りではない。
今日、手術を控えたウサギの飼主さんのお子さんから、こんな手紙をもらった。

プレッシャー? 感じたかって?
もちろん。
でも、それは不安ではなく、やる気がみなぎる、良い意味での「後押し」でした。
(13 投票, 平均: 1.00 / 1)