潔い飼主
「ウサギの消化管運動を、常に順調に、健康的に保ちたいなら——オヤツはあげないこと」
これは、獣医師として私がいつもお伝えしていることです。
もちろん、「私の説明に従ってくれなきゃ嫌い!出禁!」などとは言いません。
「うちの子は“太く短く”生きてほしいから、オヤツはあげます」
——そうした確固たる飼育方針があるなら、それを私は尊重します。
その結果、病気になっても診療拒否などしません。
可能な範囲で、しっかり治療にあたります。
ただし——。
私が何度も“オヤツの弊害”を説明してきたにもかかわらず、
それでもご自身の判断で与えてきた結果として、
「たまに軟便が出る。なんとかならんか?」
「太ってきた。どうやったら痩せられる?」
「歯が伸びてきた。治せないの?」
——などと言われても、私にはどうすることもできません。
私に頼るより、まず飼主さんの意識を変えることです。
それでも、もし飼主さんがこう言ってくれたなら——
「そりゃオヤツあげてきたんだから、こうなるのは必然だよな」
「“太く短く”って言ったんだから、納得してるよ」
「現状でできる治療をお願い」
そんな潔い姿勢を見せてくれたら、「さすが!」と心から感心します。
……でも、残念ながら、そんな飼主さんにはまだお目にかかったことがありません。
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