回復期にオヤツを欲しがるのは
うっ滞など、食欲不振を伴う疾患を治療し、「さあ、ここから食べ始めてほしい」という回復期に入ると、私や飼主さんが期待するのは、牧草やペレットを自力で食べてくれることです。
ところが当のウサギは、なぜかオヤツばかりを欲しがる──これは、実によくある“あるある”です。
ウサギはイヌ・ネコほど「駆け引き」や「甘え」の感情を持つとはされませんが、経験から学ぶ生き物であることに変わりはありません。
「好きなものをねだればもらえる」というオペラント条件づけは、病中・病後に飼主さんが“特別扱い”する状況下で、非常に起こりやすくなります。
ウサギは、体調不良の中でも「これは食べられた」という記憶を残します。
そうしてオヤツが“安心できる記憶”として定着します。
その後に訪れる消化不良との関連性までは思考が及ばず、「オヤツは安全で楽しい食べ物」と認識してしまうのです。
さらに「具合が悪いときは飼主が甘くなる」という経験を通じて、“わがままが通る”と学習してしまう個体もいます。
だから私は言うのです。
普段から「牧草・ペレット中心」の食生活であれば、そもそもオヤツを求める感情自体が芽生えません。
だからこそ、私は一貫してこう伝えています。
「普段からオヤツは与えないでください!」
それでも飼主さんから、きまってこう尋ねられます。
「じゃあ、このまま何日も食べなかったらどうするんですか?」
これでしょ。

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