ここは痛いわ
ウサギの耳は、とても敏感なパーツです。
耳介には多数の知覚神経が走っており、触覚・温度・痛覚に対して鋭く反応します。
とくに内側は、皮膚が薄くて被毛も少ないため、わずかな刺激でもダイレクトに伝わります。
さらにウサギの耳は、体温調節のための“放熱板”として、毛細血管がびっしり。
その血管も、温度や接触によって収縮・拡張を繰り返すので、触れられるだけで不快感を抱くことも珍しくありません。
加えて、耳はウサギにとって「危険察知センサー」。
ちょっとでも何かが触れると、反射的に警戒態勢に入ります。
……そりゃもう、こちらが思っている以上に「敏感なパーツ」なのです。
だから私は、基本的に飼主さんにも「耳をいじるケア」はすすめませんし、診療でもなるべく耳の血管からの採血は避けています。
ただし例外もあって、保定・投薬・強制給餌などの必要がある場合には、やむを得ず耳をつかんで頭部を固定することもあります。
さて、そんな“超敏感ゾーン”である耳の内側に――なんと膿疱ができた患者が来院しました。

もちろん麻酔はかけたくないから、患者さんにはがんばってもらい、切開・排膿を決行。
「うわっ……痛そ。ごめんよ〜」と、心の中で何度も謝りながら処置しました。
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