国宝

知人が大絶賛していたので、さっそく観てきました。

本作は、作家・吉田修一が『朝日新聞』で2017年1月1日から2018年5月29日まで連載していた小説を原作とした作品。

任侠の家に生まれ、歌舞伎役者に引き取られた喜久雄。
そして、歌舞伎の名門に生まれた俊介。
まったく異なる背景を持つ2人が、それぞれ「芸の道」を生き抜いていく物語です。

監督は李相日。
吉田修一作品の映画化は本作で3作目ということもあり、作品世界への理解が深く、物語がとても丁寧に描かれています。

主演は、まさに“国宝級イケメン”の吉沢亮と横浜流星。
……ということで、正直ちょっとね、ブサイクのひがみ心を抱えながら鑑賞開始。
「こんな美男子ふたりに3時間も見つめられ続けて耐えられるのか…?」と疑いつつ観はじめたのですが――

これが、文句なしっ! 最高でした。

ごめんなさい、心から侮っていました。
映画なんて普段ほとんど話題にしないうちのスタッフですら「わーきゃー」騒いでいたので、完全に天邪鬼モードになっていたのです。

でも、この作品、本当にすごかった。

任侠の世界も、歌舞伎の女形も、実はどちらも共に“漢の世界”。
男たちの覚悟と友情に、心が震えました。

役者の演技は言うまでもなく見事で、歌舞伎の演目とストーリーが絶妙にリンクしていて、原作者なのか監督なのか…その構成力と演出の巧みさに、ただただ感嘆。
さらに、クライマックスに向かうにつれ、観る者の予想を巧みに裏切りながらも、最後はしっかりと納得のいく着地を見せてくれます。

エンドロールが終わっても、しばらく席から立てませんでした。
映画を勧めてくれた知人とは、次に会ったとき、きっと映画談義が止まらないことでしょう。

そして私は……
はい、遅ればせながら吉沢亮の大ファンになりました!
これを機に、李相日監督による吉田修一原作の過去2作も必ず観ます。

歌舞伎にまったく馴染みのない方にも、心からおすすめしたい一作です。

1つ星 (6 投票, 平均: 1.00 / 1)
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