麻酔 2

先日、人類最初の麻酔は、1846年にアメリカのモートンが用いた「エーテル麻酔」だとお伝えしました。
実は、このエーテル麻酔が現代の麻酔薬の原型となったため、「最初の麻酔」として広く認識されています。

しかし、異なる方法で世界初の全身麻酔を開発したのは、日本人でした。
1804年、華岡青洲は「通仙散」という麻酔薬を用い、患者を眠らせて手術に成功しました。
「通仙散」はチョウセンアサガオという有毒植物を主成分としたものでした。

さて、話をエーテル麻酔に戻すと、アメリカで導入された頃、イギリスでは「クロロホルム」を用いた麻酔が確立されていました。
さらに20世紀に入ると、「ハロタン」や「イソフルラン」といった新しい麻酔薬が登場。
その後も研究が進み、現在では「セボフルラン」や「デスフルラン」が手術室で使われています。
これらは患者に吸入させて麻酔をかけるため、「吸入麻酔薬」と呼ばれます。

ちなみに、当院ではイソフルラン麻酔を使用しています。
実は開業以来、ずっとこの麻酔薬一本です。

「勉強して新しい麻酔を使えよ!」って?

確かに、新しい麻酔薬が登場するたびに「より安全」と言われます。
しかし、私は「新しければ良い、安全」とは一概に言えないと思っています。

開業以来30年近く、ウサギに「イソフルラン」で麻酔をかけ続けてきた経験と技術、そして実績。
これによって築かれた信頼と安全性は、新しい麻酔薬が出たからといって、そう簡単に覆るものではありません。

失敗が許されない領域だからこそ、熟練した方法を変えずに続けるべきだと考えています。

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