適正飼育

これを書いてしまうと本人に特定される可能性があるかもしれませんが、実名を出すわけではなく、あくまで啓発としてお伝えします。

初診で来院された患者さんと飼主さんのお話です。
その方は、ウサギ診療を行う動物病院が豊富にある都市部から転居されて、当院にお越しくださいました。
これまでに何匹ものウサギを飼育してきたとのことで、すでに「プロのウサ飼い」だろうと考え、詳しい説明は不要だろうと思いながら診察を進めるつもりでした。

しかし実際には、飼主さんはウサギを抱っこすることができず、適正なペレットの給餌量についても把握されていませんでした。
「これまでどうやってウサギを飼育してきたのだろう?」「教えてもらう機会はなかったのだろうか?」と疑問に思いながらも、一から説明をさせていただきました。

具体的には以下の内容です:

ウサギの適切な給餌方法
キャリーケースの改良点
ウサギの扱い方やコントロールの方法

ウサギが飼主さんを信頼し、健康で快適に暮らせるようにするため、次回の来院時にはご自宅での飼育環境の画像を拝見し、改善点を指導させていただくことにしました。

このように、初診では最も時間をかけて丁寧な説明を行います。
「飼主さんは当然わかっているはず」という思い込みは危険であり、特に飼育の初期段階での誤りは、ウサギがその間違った環境に順応してしまう前に正す必要があります。

待合室に他の患者さんが増えだし、スタッフから「時間を巻いてほしい」と視線を送られても、これを省略することはできません。
適正飼育指導こそが、ウサギの健康を守るための重要な仕事だと考えているからです。

長い時間、私の説明に耳を傾けてくださった飼主さん。
「なんだか説教じみた押し付けがましいオッサンだな」と思われていないことを願っています。
時間がかかったわりには、お会計、ビックリするほど安かったでしょ?

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