大変だよ〜
長女は企業の研究職、次女は大学病院の看護師として社会人デビュー。
そして今度は長男が進路を決める時期になった。
その彼から、昨日「獣医師を志したい」という言葉を聞いた。
「動物病院の獣医師になりたいの? それとも姉のように研究者になりたいの?」
当たり前の疑問を投げかけてみたが、本人は「生き物が好きだから」という理由以外、まだ目標は定まっていない様子だった。
そりゃそうだろう。
自分が学生の頃だって、将来のことなんて朧げにしか想像できなかった。
一緒に焼肉を頬張りながら、父親らしい助言ができたかどうかは分からないが、「動物病院は、生き物が好きなだけではできないよ」という話はしておいた。
結局のところ、動物病院は客商売だ。
飼主との意思疎通や相互理解が得られなければ、日々ストレスばかりが溜まる仕事でもある。
2017年創業で瞬く間に年商130億円規模に成長した某中古車販売会社の社長が、自身のYouTubeチャンネルで
「来店する100人に1人くらいは来てほしくない客」
という持論を語っていて、妙に納得した記憶がある。
もちろん30年もこの仕事を続けていると、自然と取捨選択や淘汰が進み、今では飼主さんも気心の知れた方がほとんどだ。
私自身も「去る者は追わず」が板につき、無駄な気苦労はだいぶ減った。
もっとも、会社員生活を送ったことのない自分が、顧客との関わりや人間関係についてあれこれ語るのは、世間知らずの戯言なのかもしれない。
それでも——。
親父の仕事は、良いことばかりじゃない。
なかなか骨の折れる仕事なんだよ。
少しお節介かもしれないが、そのことだけは息子に伝えておきたかった。
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