デイヴィッド・カヴァデール引退
今年は、オジーが「Back to the Beginning」で最後の光を放つようなライブを残し、パーキンソン病のため静かに旅立っていきました。
そのニュースを聞いた瞬間、胸の奥がぎゅっと掴まれたようで──彼らしい退き際の格好良さに、思わず涙がにじみました。
76年の人生、その終わり方までもロックでした。
そして、デイヴィッド・カヴァデールまでも。
先月のビデオメッセージで語られた引退の言葉は、どこか優しく、どこか寂しく、まるで長い夜の終わりを告げるようでした。
74歳。
静かに幕を下ろすという選択が、また彼の美しさを深めているように思えます。
ホワイトスネイクが世界を揺らした『白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス』(1987)。
「Still of the Night」が流れ出した瞬間の、あの音の圧力、衝動、震え。
あの頃の自分の記憶まで一瞬で甦る気がします。
当時の彼は、色気も自信も全盛。
PVに恋人を出演させてしまうような、あの“俺の全部を見せてやる”という大胆さ。
その虚栄心に、どこか憧れすら抱いていました。
でも今は──
派手なロックより、彼の歌うブルースのほうが胸に沁みます。
歳を重ねるほど、失われたものの重さや、言葉にできない寂しさに寄り添ってくれる。
彼の幕引きに最も聴きたい一曲です。
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