シンシン/SING SING

2023年・アメリカ製作のドラマ作品。

舞台は、ニューヨーク州のシンシン刑務所。
実際に行われている受刑者の更生プログラム「演劇ワークショップ」を題材に、
収監された男と仲間たちの友情を、実話をもとに描いた映画だ。

驚くべきは、登場人物の多くが“本物”であること。
つまり、実際にシンシンで服役していた者たちが、刑務所時代の自分自身を演じている。
だから、閉ざされた空間での贖罪の日々の描写には、圧倒的なリアリティが宿る。
主役級のクラレンス・“ディヴァイン・アイ”・マクリンまでもが実際の元受刑者。
彼が怒りを爆発させるシーンの迫力は、まさに「演技」を超えていた。

作中には、シェイクスピア『ハムレット』第3幕第1場の独白、
「生きるべきか、死ぬべきか」が引用される。
長々と続く台詞だが、私なりに簡潔に言えば——

「死ねば楽になるとわかっているなら、誰もが死を選ぶだろう」
ということだ。

だが、この映画でより胸に刺さったのは、主人公がクライマックスで放つ一言だった。

「心が抱えきれない時というのがあるんだ。
言い訳にならんな。
俺を許してほしい」

この短い言葉のほうが、
シェイクスピアの名台詞よりもずっと共感が持てた。

久々に、N師匠にオススメできる感動作でした。

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