賢さがわかる
飼いウサギの「賢さ」って、なんでしょう?
学習能力や記憶力が高いこと──それとは少し違うと私は思っています。
私的には、「場の空気を読む力」こそが、ウサギの賢さだと感じています。
ウサギは、飼主を筆頭とした人間との距離感や関係性に、実に敏感な動物です。
ヒトとの信頼関係がしっかり構築されているウサギほど、その傾向は顕著です。
そしておそらく、私のような「世の中で一番嫌いな人間」に対しても、どう対応するかを見極めようとしている──そんな気配さえ感じるのです。
たとえば当院では、ウサギをタオルで巻いて保定し、後肢の血管から注射針で採血を行います。
細く繊細な血管に、ギリギリの精度で針を刺し、1分ほどで処置を終える必要があります。
このとき、ウサギが少しでも動けば、十分な血液量が採れず中断を余儀なくされます。
ところが、“場の空気が読める”ウサギほど、採血中まったく動かないのです。
針を刺される、血を抜かれる、何が起きているかなんて理解していないはずなのに──
周囲の人間たちが放つ緊張感を、肌で感じ取って、じっと耐えてくれるのです。
個人的に、こういうウサギを「賢い」と呼びたいと思っています。
すばる。3歳のオス・ネザーランドドワーフ。
賢いので、楽に採れました。

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