自責 > 他責

この仕事を長年続けていても、いつも心に浮かぶのは、
「あのとき、ああすればよかったかもしれない」
「こうすれば違った反応が得られたかもしれない」
という思いです。

良い結果であれ悪い結果であれ、現実とは違う可能性を想像してしまう。
そこには必ず「自責の念」がつきまとい、大きなストレスになります。
この仕事をするようになって浅い眠りが続くのも、その影響があるのだと思います。
驚かれるかもしれませんが、アメリカ・イギリス・オーストラリアなどで獣医師の自殺率が高いのも、こうした職業特有の心理的負荷が関わっていると考えられています。

診察室では偉そうに見えるかもしれませんが、「全て自分が正しい」と思うような人間には到底務まらない職業なんです。

もちろん飼主さんに、同じ重さのストレスを共有してほしいとは言いません。
ただし、愛兎が病気で命の危険にさらされたときには、
「反省」や「後悔」「もしも」を巡らせてみてほしいのです。

自分の落ち度を見つめずに、他責の思考に逃げ込むことは、確かに心を一時的に守ります。
けれど、それで本当にウサギに寄り添えているでしょうか?

獣医師も人間ですから、もちろん間違えることはあります。
「こうしてくれたら」「こうできていたら」と思われる場面もあるでしょう。

ですが、飼主はウサギにとって「親」です。
親が子を思うとき、やはり「他責」より「自責」が先に立つのが自然ではないでしょうか。

厳しく聞こえたかもしれませんが、
どうか心のどこかに留めていただければと思います。

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