牧草キューブ
相変わらず、見た目の「自然さ」に騙されて、牧草キューブを牧草と同じ枠組みで与えている飼主さんは少なくありません。
でも、牧草キューブ ≠ 牧草 です。
中には、主原料がアルファルファという、粗悪なキューブも存在します。
仮にチモシーベースであっても、キューブ状になった時点で、本来の牧草とはまったく別物になります。
特に「歯を削る」効果は、大きく損なわれています。
■なぜ牧草キューブでは歯が削れないのか?
- 咀嚼時間が短い(=すぐ食べ終わる)
ウサギの歯は、「長時間かけてよく噛むこと」で自然に削れていきます。
キューブは一見硬そうに見えても、少し湿気を含めばすぐに崩れ、ポロポロと砕けてしまいます。
そのため、咀嚼時間が短く、歯への摩耗効果がほとんど期待できません。 - 咀嚼運動が“すり潰し型”にならない
通常の牧草(特に1番刈りチモシー)は、長くて硬い繊維を持ち、ウサギは左右に顎を動かす「すり潰し型」の咀嚼をします。
この動きこそが臼歯の摩耗には重要です。
キューブでは繊維が短く、この動きが不十分になりがちです。 - 圧縮で繊維構造が壊れている
キューブ加工の際、長繊維は細かく断裂されてしまいます。
その結果、「しっかり噛み切る」動作を誘発する力が弱まり、自然な歯の摩耗が得られません。 - “噛む”というより“割れる”もの
噛み応えというより、砕ける感覚に近いため、ウサギの動きも「すり潰す」ではなく「押し割る」に。
これでは臼歯を削る動作にはつながりません。
どうしてもキューブ状で与えたいなら(……なぜそうしたいのか、私には皆目見当がつきませんが)、せめて自家製で。
それでも、上記の理由から――
どんなに頑張っても、やっぱり“本物の牧草”には敵いません。
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