断尾
尾に腫瘍ができ、根元から切除する手術を受けたウサギが、経過観察のために来院しました。
ウサギの尾は小さくて目立たないように見えますが、実はさまざまな重要な役割を持っています。
- バランスを取る
ウサギは素早く走ったり、急に方向を変えたりすることが多いですが、その際に尾がバランスを取るのを助けます。
特に、逃げるときの急旋回では、尾をうまく使って姿勢を制御します。 - コミュニケーションの手段
ウサギは尾を使って仲間や他の動物と意思疎通をすることがあります。
例えば、不安や警戒を感じたときに尾をピクピク動かすことがあります。 - 天敵を惑わせる
ウサギの尾は「フラッシュテイル」とも呼ばれ、白い裏側を持つことが多いです。
天敵から逃げる際に尾をピッと動かすことで、敵の注意を引き、突然姿勢を変えることで攪乱する効果があります。
これは、野生のウサギが生き延びるための工夫の一つです。 - 体温調節
ウサギの尾には血管が通っており、体温調節にも関与しています。
ただし、ウサギは耳の方が体温調節の役割が大きいため、尾の影響はそこまで大きくありません。 - 感情表現の一部
尾をピクッと持ち上げるときは興奮したり、何かに集中していることが多いです。
逆に、尾をピタッと下げているときはリラックスしていたり、不安を感じている場合があります。
こうした役割を踏まえると、ペットとして単独で飼育され、過酷な生存競争を強いられていないウサギにとっては、「尾がなくても」生活に大きな支障はないと考えられます。
飼主さんも当初は「尾がなくなってしまう」ことに大きな不安を感じていたようですが、術後の経過を確認するうちに、安心されている様子でした。

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