手術。。。

自分で言うのも変だが石橋を叩いて叩いて、崩れる直前まで叩いて、用心に用心を重ねて実施するタイプ。
術前の検査で少しでも気になるところがあれば、飼主さんに説明し無理はしない性格。
でも、こりゃ結構危険だぞと評価しながら、患者の年齢・症状・今後の進展を考えたり、飼主さんの表情読んでしまうと、挑戦せざるを得ない手術は度々ある。

飼主さんに手術の説明をする際、お子さんが同席するのが一番堪える。
こちらの説明を聞くときの真剣な眼差し、特に少し涙ぐみながら真っ直ぐ見つめられると大抵降参してしまう。
「一生懸命、細心の注意払って頑張るけど、おじさん、絶対成功させるとは言わないよ」と勝負するのか言い訳してるのか分からない説明しても、彼らの純真な顔思うと失敗はできないと覚悟してしまう。

それから手術当日までの気持ちの持ちようが大変。
どんなに日々やることで時間を埋めても(その中には怠惰な時間も含まれるのだが)、就寝時に必ず思い出してあれこれ想定してしまう。
手術の方法はもちろんのこと、不測のアクシデントの対応や、仮に手術が上手くいったとしても、その後に起きるかもしれない様々な問題についてまで。
考えてもキリが無いのに、寝落ちするまで考えが巡り過ぎて、昔はよく神経性下痢になった。
外で愚痴こぼそうにも、そもそもこんな立場誰も共感してくれない。
却って口に出したら縁起悪くなりそうな気がするから、誰にも弱音吐かず自分自身で対処してる。
ただ、こういうストレスをクリアする毎に、自分に進歩があるし神経も図太くなれる。
だけど、人間として強くなる機会が得られたと感謝するほど、自分は器が大きくない。

なんだかんだで手術を無事終えられたら。
あー、これでストレスフリー、スタッフからかって笑う日常に戻れるわ、と一旦気が抜ける。
そう、一旦。
そう長く休む間もなく次なるストレスが襲ってくる。
この仕事、その繰り返し。

。。。ということで、今まさに気が抜けてるところです。

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