二度三度は言わない

基本的に、口うるさいオッサンにはなれない。

「説教ばかり」「威張り散らす」獣医師だと思われるのは、別に構わない。
ただ、単純に――疲れるのだ。
同じことを何度も言うのは。

一度「注意」や「提案」、「お願い」をしたことは、必ずカルテに記載して証拠を残す。
そして次回来院時に、飼主さんがそれらを実施してくれたかどうかを“しら〜っと”確認する。
そこで応えてもらえていなくても、二度は言わない。
疲れるからだ。

たとえば、「キャリーにスノコを設置してくださいね」とお願いしたのに、次の来院時も相変わらずペットシーツを直敷きにしていて、ウサギがシーツを齧ってボロボロにしていたとしても、私は怒らない。
もう言ったはずだ。
それでもそのままにしておくのなら、そこには私のあずかり知らぬ理由があるのかもしれない。
(そんなものは、ほとんどないと思いながら、あえて言う)

けれど、それでウサギが「うっ滞」になった場合は、原因の一端として「ペットシーツを齧って食べたことが影響しているかもしれません」と説明する。
そのとき、もし飼主さんから
「それなら、気づいた時点で注意してくれればよかったのに」
と言われたら、静かにカルテを見返し、「過去にご説明していますよ」と答える。

診察中に世間話に花が咲くこともある。
しかし、ウサギのための助言は、こちらとしては「大切」だからこそ、「直ちに」実行してほしいと願って伝えている。
それに応えるか、応えないかは、飼主さん側の問題だ。

私は、二度三度は言わない。
言いたくないのだ。

※対して、ブログに書く内容は少し違う。
 言葉を変えながら、何度も繰り返し書く。
 それは、まだ出会っていない“初見のウサ飼い”に向けた言葉になることも考えてのことだ。

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