ウサギは女性の守り神
呉服店の飼主さんが、再び来院された。


診察の合間に、ふとした会話の中で「ウサギは女性の守り神なんですよ」と教えてくださった。
調べてみると、実際に和装業界や和の文化の中では、ウサギを女性の守り神とする考え方があるようだ。
ただし、これは歴史的に広く信仰されてきたものというよりも、縁起物としての意味合いや、業界内での象徴的な存在として捉えられているようである。
なぜウサギがそのように見なされているのか、いくつかの理由がある。
まず、日本には古くから「月にはウサギが住んでいる」という伝承がある。
月は女性性や美しさ、優しさ、そして穏やかさの象徴とされることが多く、その月に住むとされるウサギもまた、自然と女性を守る存在としてのイメージが重ねられるようになったのだろう。
また、ウサギは非常に繁殖力の高い動物であることから、子孫繁栄や安産の象徴ともされてきた。
そのため、古くから女性の健康や幸せを祈る対象として、大切にされてきた背景がある。
さらに、ウサギの仕草や姿には、日本的な「しとやかさ」や「奥ゆかしさ」といった美意識が重ねられている。
可憐でおだやかなその佇まいが、理想的な女性像と重なり、「守り神」としてのイメージにつながっているのかもしれない。
当院を訪れる飼主さんも、その多くが女性である。
もしかすると、こうした文化的背景が、人々の心の奥底に残っていて、無意識のうちにウサギに親しみや癒やしを感じさせているのかもしれない。
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