アルコール
ウサギはアルコールに非常に弱い動物です。
この知識は、いまやほとんどの飼主さんが共有しているものだと思います。
ヒトはアルコールを肝臓の酵素で分解できますが、ウサギにはその能力が非常に低い、あるいはほぼありません。
そのため、ごく微量のアルコール摂取でも中毒を起こす可能性があります。
ふらつき、けいれん、呼吸抑制、昏睡などの重篤な症状が現れることもあります。
また、ウサギはヒトに比べて体が小さいため、致死量に達しやすい動物です。
ヒトではまったく問題にならない量でも、命に関わることがあります。
私がウサギ診療を始めた四半世紀前から、この知識はありました。
そのため現在に至るまで、院内でもアルコールによる消毒などはウサギには使用していません。
そして昨日、今年最後の「うさぎの勉強会」で、少し面白い質問を受けました。
「飼主が深酒したときは、ウサギと触れ合う際、吐息がかからないようにした方がいいですか?」
結論から言うと、通常の状況であれば
『吐息がかかること自体を過度に心配する必要はありません』
ただし、意図的に近づけたり、顔を密着させたりする行為は避けた方が安全です。
飲酒後の呼気中のアルコールは空気中に拡散されるため、ウサギが吸い込む量は極めて微量です。
一瞬呼気を吸い込んだだけで中毒を起こす可能性は、現実的にはほぼありません。
しかし、酔っているときほどやりたくなるかもしれませんが、抱っこして顔を密着させると、アルコール臭による不快感を与える可能性があります。
また、酔った状態での不安定な接触は、落下や圧迫などの事故を招きやすくなります。
さらに、飲みこぼしたお酒をウサギが舐めてしまった場合は非常に危険です。
年末年始のこの時期、飼主さんの飲酒はほどほどに。
……なにをこんなに真面目に答えているんだか。
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