死者は嘘をつかない

作家デビュー50周年 スティーヴン・キング、「異能機関」「ビリー・サマーズ」に続く邦訳最新作。
本書は、語り手が22歳の青年で、彼が少年時代の出来事を回想する形で進められる。
主人公は死者の姿が見える能力を持ち、話すことも可能、そして彼から質問された死者は、何事も嘘をつけず正直に答えなければならない。
そんな少年の特殊能力を、身近な大人たちが利用して。。。
初めにパッと思い浮かんだのが1999年公開、M・ナイト・シャマランの出世作にして最高傑作「シックスセンス」
しかし本書は、先に述べた回想録の形式だったり、死者が嘘をつけなかったり、少年の能力が大人に利用されたり、物語をさらに楽しめる捻りが加えられている。
特に少年の能力が最初に利用される章は、いかにも小説家、それもホラーの帝王・キングが想像しそうなものだと唸ってしまった。流石!!
本書の原題「Later」は「後になって」の意味で、回想録故に頻繁に使用される言葉だろう。
後になって考えたら、実はこういうことだったとか、こういう風にも考えられたとか。
でもそれは、その言葉を発している時点、確実に生きて頭も冴えている人間だから可能なこと。
また、生きて「後になって」と振り返ったとしても、「後悔、先に立たず」「覆水盆に返らず」「後の祭り」だってある。
読み終わった後、自分の「後になって」をいろいろ考えさせられて、思いもよらず寝つきが悪くなってしまった。
安眠目的の就寝前読書だったのに後の祭り。。。
(1 投票, 平均: 1.00 / 1)