老齢ウサギの体重減少
老齢になって体重が減少するのは、以下の要因があります。
- 筋肉量の減少(サルコペニア)
加齢に伴い、筋肉量が自然に減少します。
筋肉は体重の重要な要素であり、減ることで体重が落ちます。
筋肉量の減少は基礎代謝率の低下も引き起こし、エネルギー消費が減少します。 - 代謝の低下
年齢を重ねると基礎代謝が低下します。
これにより、消費カロリーが減り、体重変化が起こりやすくなります。 - 食欲の低下
味覚や嗅覚の衰え、消化器官の機能低下、咀嚼力の低下などにより食欲が減少し、摂取カロリーが不足する場合があります。 - 病気や健康状態の影響
慢性的な疾患(例えば心不全、がんなど)は体重減少を引き起こすことがあります。
消化器系の疾患や吸収障害によって栄養がうまく吸収されない場合も体重減少につながります。 - ホルモンの変化
老化に伴い、成長ホルモンや性ホルモン(テストステロン、エストロゲンなど)の分泌が減少します。
これが筋肉減少や脂肪分布の変化に影響します。 - 活動量の減少
高齢になると身体活動量が減少することが多いです。
これにより筋肉が減少しやすくなり、結果として体重が落ちることがあります。 - 脱水や水分不足
加齢により、喉の渇きを感じにくくなるため、水分摂取が不足しがちです。
これが一時的に体重減少として現れることがあります。
ウサギも10歳を超えてくると、1年間で10%程度体重が落ち続ける個体もいます。
これも「老化の定め」と受け入れてしまっては、愛兎の寿命が尽きる日がやってきてしまいます。
そこで、次のような工夫を取り入れてみてください。
・消化の負担を軽減する
咀嚼の負担を減らしつつ栄養を補える「ウサギ用流動食」を活用しましょう。
・水分摂取を促進する
気軽に水が飲めるように、水飲み場を変更したり、数を増やしてみてください。
これが脱水の予防につながります。
・無理のない運動を取り入れる
心臓に負担をかけない範囲で、ウサギが少しでも体を動かせるように工夫しましょう。
こうした取り組みを行うことで、愛兎の健康を守り、さらなる長寿を目指すことができます。
日々の体重管理をしながら、無理のない範囲で試してみてください。
些細な努力が、ウサギにとって大きな助けとなるはずです。