基本的にはしないこと

悪戯食いが原因と思われる腸閉塞の患者を治療した。

注射治療に加え、鼻からチューブを入れてパンパンに膨れた胃を減圧したかった。
しかし、患者の体が小さいこと、そして私の技術不足もあり、どうしても上手くいかず、断腸の思いで翌日まで経過を観察するしかなかった。

翌日(水曜)、奇跡的に患者は再診に来てくれ、自力で閉塞が解除されていた。
ただし血液検査では腎臓の数値が悪化している。
こうなれば治療は続けざるを得ない。
「明日は休診日だから」と言って断ることなどできなかった。

一番の理由は、飼主さんが遠方から車で2時間もかけて通ってくださることだ。
しかも平日でも、毎日でも通う覚悟を示してくれている。
その誠意に応えなければならないと思うのが、普通の人間の気持ちではないだろうか。

世の中には、こちらに丸投げで依存するだけの飼主もいる。
口では「自分の命より大切な我が子」と言いながら、行動が伴わない飼主もいる。
緊迫した状況を何度説明しても理解できず、教えたことを実行できない飼主もいる。
我慢の果てに厳しく叱れば、「傷ついた」と逆ギレする飼主すらいる。

つまり「真意」を全く理解していない飼主が少なくない。

だからこそ、明らかにそれとは違うと分かる飼主であれば――。
休診日であっても診察しよう、そう思うのは自然なことだ。

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