アウトサイダー

書店で平積みになっていた、片手にタバコのカッコいいジェントルマンの表紙にグッときて購入。
よく見れば「ジャッカルの日」「オデッサ・ファイル」「戦争の犬たち」の著者フレデリック・フォーサイスの自伝でした。

幼年期に憧れた戦闘機乗りの夢を実現するため努力した10代、冷戦時代のスリリングな世界を飛び回るロイター通信特派員→BBC放送記者→フリーランスの20代、それまでの自己の体験を元に、生活苦を打破するためやむなく始めた小説家業から現在までを60話にまとめた物語なので、読み手の都合で読むのを中断再開しやすい書になっている。

しかし、読み出すと夢中になって読破してしまいました。
冒険心豊かな少年なら誰もが夢見る人生を、行動力と運、本書には書かれてないが(著者に好感が持てるところ)たぶん相当の苦労と努力のうえに実現させた、特にその強運は神に選ばれた人間と表現してもよさそうな著者。
彼のほとんどの小説のプロットは、実体験が元になっているのも納得でした。

早速感動が冷めぬうちに映画化された「ジャッカルの日」観てみたい。
こんな人生送りてーと一瞬思ったが、小心者で運のない私には到底無理。

おまけで
解説の真山氏がフォーサイスの人生を
「転石苔を生ぜず」
A rolling stone gathers no moss.
ということわざで表現し、これは英国と米国で全く正反対に解釈されるという。
(英)職業・住まいを転々とする人は、成功できないという戒め
(米)ひとつに留まらず活発に動く人は、才能を錆びつかせない

rolling stoneって歌の歌詞にも出てくるけど、こんな相反解釈があったこと初めて知りました。

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