静かな男の闘志を見た

最近さぼり癖が目立つが、身体リフレッシュさせるために週2はジムに行っている。

昼の休診時間を利用して1時間ほど、そのうち2ラウンドはマススパーリングといって、寸止めの打ち合いを居合わせた人間とする。
今日はいつもこの時間に顔合わせる、名前は知らないが大人しい笑顔が印象的な30代前半くらいの男性。
ボクシングやるなんて、荒々しい性格のいかつい人間かと思いがちだが、彼はひょろっとして、生まれて初めてスポーツに挑戦してみた文科系男子のような見た目。
もちろん彼とスパーリングしても、こちらが恐怖を感じることは皆無だし、決して上手いともいえない。
ただ私と違って、真面目に毎日ジムトレーニングに励んでいるらしく、以前より身体つきが凛々しくなった気がした。
普通に彼とのスパーリングを終えて、私は柔軟してトレーニング終了しようとしていたところ、ふと彼を見るとヘッドギアして更なるスパーリングの準備をしている。

えっ、ヘッドギア? それって本当に殴り合うスパーリングじゃん。

げっ、相手は半プロのIくんじゃん、彼、パンチ早いし、当たれば痛そうだぞ。

多分、自らトレーナーにやってみたいと申し出たんでしょう。
もちろん初めての本格スパーなので、相手のIくんも100%のパンチは打たなかった。
それでも彼が初めて挑んだ殴り合いは、見ていてハラハラしてエキサイティング、そしてなんだかとても感動でした。
たった2分だったけど、終わった後の彼の顔は真っ赤で汗で湯だってた。

リングから降りた彼のグローブ外してあげて、肩を叩いてその闘志を賞賛しました。

あー、私ももっと真面目にジム通おう。

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