負け犬の美学

42作目

2017年フランス製作のボクシング作品。
「ロッキー」のようなサクセスストーリーではなく、才能・実力のない負け側の選手の人生をリアルに描いた作品。
そういう意味では邦題「負け犬の美学」は下手にハマり過ぎているから、私的には原題「SPARRING(スパーリング)」のままの方が良かった。

チャンピオンだけがボクサーじゃない、主人公のような踏台とされる存在が大多数で、彼らこそが業界を支えており、その生き様がボクシングの真髄なんだと訴える作品。
そして主人公は、その生き様で何を家族に見せるのか。
そりゃ頂点を経験しない大多数の鑑賞者が共感するんだろうけど、観進めるにつれてクライマックスの持っていき方が心配になった。
しかし、大満足。
監督、ボクシングのこと、観客のこと、よくわかってらっしゃる。

また、本来は父と娘の物語なんだけど、私的には主人公と嫁さんとの関係性に感動した。
序盤の試合後の傷を癒すシーンと、クライマックスの試合前の一服シーンは惚れます。

1つ星 (まだ評価がありません)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ