秋篠宮

現在売れているらしい。。。が、アマゾンではその50%以上が酷評の異論多き?一冊を、N師匠がオススメしてくれたので、早速熟読して毀誉褒貶顧みず自分の感想述べたい。

著者は毎日新聞社会部宮内庁担当出身のフリージャーナリストであると同時に、秋篠宮と個人的な付き合いが30年以上続いている人物。
その著者が秋篠宮邸に37回通って本人から伺ったインタビュー録。。。といってもその立場上、秋篠宮本人は多くを語らないので、著者の洞察・考察の上に成り立つが、大凡的は得ていると思った。

個人的に最も印象的だったのは、第5章で書かれた皇族の人権について。
皇族には、参政権、職業選択の自由、住居、移転、海外移住、国籍離脱の自由がない。
表現の手段と機会、移動も制限がある。
今回眞子内親王結婚の件で、憶測や下世話な興味を排除して、どれだけ彼女が苦しい思いだったか、彼女の身になって考えればわかると思っていたが、まだ浅はかでした。

結婚して民間人になった彼女には、離婚しても戻る家はないということだ。
まず秋篠宮を名乗れない。
姓はどうするのか。
一般国民と同じく「上手くいかなかったら離婚すればいい」という考えは通用しない。
結婚の、いや離婚の「自由」すら彼女にはないということを、私たちは一度冷静になって考えなければならない。

帯にもあるように「皇族である前に一人の人間である」彼らに、斯様な人権侵害を与え、且つ重責を担って頂いているなかで、当の本人たちが現状何に問題意識や危機感を持っているのか? とすれば、最終章の現行憲法の認識は疑問に思いました。
それは著者の新聞屋としてのバックボーンであり、本書の流れでいったら他にあるでしょうと思いました。
ひょっとしてそこまで言及することを、当の本人が控えさせたか?とも深読み。

読了後も、悪い印象は持たなかった。
自分が日本人のアイデンティティー保てるのは彼らのお陰だと思っているので、皇室には深謝しかない。

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