太陽がいっぱい

71cdidkz9al

アラン・ドロン主演で映画化されたパトリシア・ハイスミスの有名小説ではありません。

本書は、直木賞作家・西加奈子の著で、プ女子(昨今のプロレスファンの女子)のバイブルとされている「ふくわらい」に対するアンチテーゼだ、という著者自らの解説コラムで知りました。
捻くれ者の私は、「ふくわらい」読まずして、こちらを買って読みました。
著者のメジャー(直木賞作家)に対する嫉妬と、それが書く原動力になってできた本書が、いかにもプロレス的だったので。

全7本の連作に、様々な人間模様を彩って架空のレスラーが登場するが、昭和プロレスファンなら、読み初めてすぐに作中のレスラーと、実在のレスラーが重なる。
猪木・馬場はもちろん、前田、高田、ラッシャー木村、谷津嘉章までもが主人公として登場し、プロレスの怒り、嘆き、哀愁、痛み、無常感を表現し、上っ面だけを観ていては決して得られない感動を呼び寄せます。

猪木で始まり、猪木で終わるのもいい。

本書を読めば、ただ笑えるだけのこの動画からも、男の物語を感じとって涙すること必須。

昭和プロレスを知り、心のエキスを深めたい方にオオスメ

1つ星 (まだ評価がありません)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

カレンダー

2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

このページの先頭へ