ザ・議論

91kqaatudhl

己の庶民としての直感に正直な意見を貫くあまり、最近は左右両方の思想グループから攻撃されている漫画家・小林よしのり氏が、リベラル、保守とはなんぞや?という疑問を解消するべく行った、リベラリズム論の第一人者・井上達夫氏との対談。

小難しい話についていけるか心配だったが、読み始めると面白かった。

リベラリズムとは、権力に対抗する個人や自由主義のことくらいに捉えて、ともすると利己主義に近いような印象だったのだが、井上氏の説く「普遍化不可能な差別の禁止」「反転可能性テスト」「他者に対するフェアネス」など、自己に都合の良い考えを制す、条件の厳しい思想だとわかりました。

また、ゴーマンかまし続けている小林氏も、本心は「良心の疼き」を感じながら、言論活動をしていることを吐露し、改めて彼の人間性が好きになった。

ディベートでなく議論することは、ゼロサムゲームでなくウィンウィンゲームをすることだと井上氏がいうように、両者にとっても非常に有益な対談であったことがわかるし、それらがオツムの弱い私にも理解できる言葉で語られていたことが嬉しい。

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