コロナ論3
遅ればせながら読んだシリーズ第3弾。
コロナだけを題材にシリーズが続けば尻窄まりかと思いきや、本書は上梓後半月で販売部数15万突破し最も勢いよく売れている。
昨年の今頃は、著者を批判することが慈愛に満ちた知識人の証みたいになって、著名人から大衆の末端まで一斉攻撃していた。
しかし、データと理屈で批判を覆し、1日では読破困難な濃密な内容で反撃してくる本書は強烈だ。
著者は本書で敵対する著名人を次々血祭りに上げているが、去年一緒になって著者を批判していた大衆ももちろん同罪だから、彼らにとっては読み心地が頗る悪いどころか、直視するのも恐怖な一冊だと思う。
彼らがまともに読んでしまったら、それでも反論が成立するのか知りたい。
「わしは “極限状況” における振る舞いで人を評価する」と著者は言う。
そういう意味では昨年の今頃、「ステイホーム」や「全員自粛」を唱えていた人間は著名人・大衆ともに一生信頼しない、と私は決めている。
何を大袈裟なと思うかもしれないが、それらの声がどんな大罪に繋がったかは、本書に詳しく描かれている。