よしりん辻説法6 恋愛論・完

休日使って一気に読破。

所詮マンガといって侮れない、読み終わって色々思い悩んでしまう一冊。
著者は、男らしさや女らしさという物語は「必要」だと思っているとし、#MeeToo運動に反対したカトリーヌ・ドヌーブのフランス的感覚にも理解を示す。

以前ドヌーブと同様な考えを持つフランスかぶれの人間と議論した際、相手の煮え切らない意見で納得できないものがあった。
多分フランスと日本、両方の感覚を共存させていた人物故に、揺れるアイデンティティーを言語化できなかったのだろう。
しかし、本中の「不粋」という一言で腑に落ちた。
著者の言論は漫画のなかであっても豊富で、読解力を駆使して読むべき大人の一冊だ。

そして著者は、恋愛に関してはこうあるべきだという「べき論」が通用しないという結論に辿り着く。
理解はできるが昭和思考に侵された自分には、いつもそう心に留めておかないと痛い失敗を繰り返すだろうという、教訓に満ちた一冊でした。

1つ星 (2 投票, 平均: 1.00 / 1)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ