起源から現在

来年の3月にアメリカで公開される映画「ALPHA」

2万年前、オオカミがヒトと出会って、共同生活を送り、絆を深めていく物語。
ペットとしてのイヌの起源が観れる物語なので、日本での公開が楽しみな作品だが、ウサギはどうだったかしらと思って、手元の書籍を読み返して確認してみた。

古くは、ヨーロッパに広く分布し、氷河期の訪れとともに南西へ追いやられ、最終的にイベリア半島(スペイン、ポルトガル)にのみ棲息するようになった野生ウサギ。
ヒトとの初めて出会いは、紀元前1000年以前に遡り、当時のフェノキア人がこの半島を「ウサギの島」と名付けた最古の記録からわかります。
ちなみにそのウサギの島(i-shephan-im)が、現在のスペイン(Spain)の語源です。

そしてローマ人がウサギを家畜化し、紀元5世紀くらいにはフランスにも伝わったとされています。
12世紀にはノルマン人が大ブリテン島にウサギを持ち込み、そこから世界中に広まったようです。
中世ヨーロッパの修道院では、本格的な家畜飼育と品種改良が施され、それが現在のペットウサギの品種へ繋がっていきます。

日本には、16世紀にオランダから導入され、明治以降家畜として飼育が盛んでしたが、戦後、家畜からペットに移行しました。
名古屋には、日本で最初のアメリカンラビット専門店であるうさぎの森さんがあり、私は20年近く前のウサギ診療スタート時に、当時の店長さんからウサギの飼育および繁殖について教わりました。

現在も品種は広がりをみせ、イギリスのBritish Rabbit CouncilやアメリカのAmerican Rabbit Bleeders Associationなどで確認できます。

・・・と、ざっとウサギの歴史を探ってみましたが、もとが家畜だけに「ALPHA」で観られるような、感動的なドラマは存在しませんでしたね。

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