寂しくなったから?
2匹飼いのうち、不幸にも1匹が先日亡くなった飼主さんが、残された1匹がなんだか元気と食欲がないという。
一通り診せて頂いたが明かな病気のサインはなかったので、やはり何らかの精神的な問題だろうか?
飼主さんは、残された1匹は “寂しくて” 調子崩したと思う、もう1匹飼ってあげた方が良いだろうか?と悩んでいた。
飼主目線で想像したらそうだろう、当然の考え方だと思う。
しかし、私はどうしてもそのような考えに及ばない、捻くれているのかもしれない。
ウサギは個々のテリトリーを重視し、強い仲間意識は芽生え難い生きものだと認識している。
被食者としての警戒心も備わっているから、同居のウサギがいなくなったら寂しいという感情よりも、どうしたんだろう? 何者かに襲われてしまった? 次は自分かも? という心配や恐怖の方が先立つのではないだろうかと想像する。
もう少し時が経過すれば、残された1匹は自身の身の安全を確信して、元の生活に戻れるのではないだろうか?
慌てて新たな個体と無理矢理共同生活させることによって、更なる警戒心が加わることにならないだろうか?
飼主さんにとっては残酷かもしれないが、ウサギ目線に立って想像してみると、私はこういう考え方に落ち着いてしまう。