台風のあと起こりやすい病気

前回のブログで最後に触れた腸閉塞が最も心配な病気です。

現在の季節の変わり目、暑さから寒さへ切り替わり、換毛が始まり、いろいろとウサギは順応を強いられる時期です。
そこに台風来襲で湿気や気圧の変化、強風や雷の音による恐怖などが一気に押し寄せます。

ちょうどヒトが慌てて食事をとり、喉を詰まらせて苦しい思いをする状況を想像してほしいのですが、ウサギの場合、胃から先の小腸で似たような現象が起こります。
消化に負担のかかる高カロリー食、牧草が足りない食餌、換毛期の抜け毛を食べる、悪戯食い、外部環境の変化によるストレス等、様々な要因が引き金になって突発的に発生します。

ウサギはお腹が痛いのでケージの隅でジッとして踏ん張っていることが多く、摂食排泄がストップします。
肋骨の直ぐ後ろの上腹両側を飼主さんの手で挟み込んでみると、圧を持って膨らんだ胃が触れます。
これはなかなか難しい技なんですが、当院で腸閉塞を経験したウサギの飼主さんは、診療時に愛兎のお腹を実際に触って実感してもらっているので、以降習得しチェックできるようになっています。

発病すると、胃から先へ何も流れないので飲み薬は無効で、閉塞が解除されなければ早急に危ない状態になりますから、発見次第一刻も早く動物病院を受診する必要がある病気といえます。

ここ数日特に気を付けてほしい病気です。

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