教養としてのプロレス

誰じゃこれ?と思ったら、オフィス北野所属、たけし軍団のお笑い芸人の著。
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世間からは何かと八百長扱いされて肩身の狭いプロレス、プロレスラーを他の事象や人物に例えるのだが、やたら的確で頷ける。
中でも首都圏連続不審死事件の犯人・木嶋佳苗を、400戦無敗のプロレスラーキラー・ヒクソン・グレイシーに例えた章では、笑えながらも著者の鋭い洞察力に感心してしまった。
他にも
「日本人はなぜオカマが好きなのか」
「立花隆は人生の何を見つめているのか」
「スタン・ハンセンとはビートたけしである」
「アンドレとはお兄さんである」
「中邑のクネクネ」等、読み応え豊富。

世の中の事象を疑うことなく全て信じたらカルト、信じることを全くしなくなったらニヒリズム、プロレス観戦によって習得した「半信半疑」が一番バランスが取れ、遊び心のある立ち位置だと論じている。そして、プロレスファンなら自然にメディアリテラシーを備えているという、今までの恥ずかしくてプロレスファンであることをなかなか言えなかった隠れキリシタン心情から、一気にプライドを持って誇れる立場に転換した喜び。

いやー、今年読んだ最高の一冊ですな。
金曜・土曜の8時に燃えた昭和世代必読!

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