県立! 再チャレンジ高校 生徒が人生をやり直せる学校

首都圏郊外にある県立槙尾高校(仮名)は、2010年から「再チャレンジスクール」という新たな高校の枠組みに加入、そこは中学までに持てる力を発揮できなかった生徒に対し、再チャレンジの場を与える学校で、選抜基準は「関心・意欲・態度」、入試は作文と面接のみ。
本書は著者が4年に渡り取材した槙尾高校の物語。

90年代と比べ経済困窮家庭、生活保護世帯が4〜5倍に増え、学校と連携できる家庭の消失、親も子も疲弊した状況、様々な「困っている」生徒を助けていく過程で、槙尾高校が始めた今までにない就職支援システム。

読んでいて自助努力と現行の行政では、とても脱却困難な問題家庭で生活する高校生たちに胸が痛む。
そしてこの問題は、高齢化・人口減少社会を確実に迎える日本にとって、彼らを安定就労させ、生活が可能な環境を整え、1人でも多くの納税者を育成する為に解決するべきことであり、それを行うのに再チャレンジスクールに認定された槙尾高校のような限られた高校だけでは荷が重いのは明白、政治家の怠慢や行政の不備に不満をぶつけるより、もはや他人事ではなくなっている現状を、普通に生活できている我々も理解し、何らかの協力をしていかないといけないのでしょう。

昔の「スクールウォーズ」のような非行少年とその家庭、学校だけの問題ではない。

1つ星 (まだ評価がありません)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ