原因を飼主さんと探る

先日、ある重症の患者さんが来院されました。

顎の下がヨダレでべっとり、四肢の踏ん張りが効かなくて立ち上がれない、呼吸が促迫。
血液を調べると、溶血による貧血、肝臓数値の上昇。
症状の発現が急だったので、何かの中毒反応を疑いました。

本来ウサギは警戒心が強く神経質な動物なので、当院では余程のことがない限りしないのですが、その子の場合は即入院、次日にようやく症状が緩和されてきて、無事飼主さんの元に帰ることができましたが、その後も通院を続けています。

一命は取り留めましたが、では原因は一体なんだったのか?

飼主さん宅ではもう1匹ウサギを飼っており、その子は元気にしているので、患者のウサギが何かを食べた、飼主さんが2匹に与えたものでなく、その子だけが。
従ってイタズラ食いの可能性を飼主さんと探ってみました。

飼主さんによれば、蚊の駆除とウサギの安全性を考えて、除虫菊が成分のペットに優しい虫除け剤を使用していたそうですが、ひょっとするとそれを口にした可能性があるとか。
もちろんそれだと断定することはできませんが、原因を飼主さんと探ることで、改めてウサギの安全な飼育環境を点検し直すことは、再発防止のためにも大切だと思います。

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