近所の居酒屋で

昨夜は近所の贔屓にしている居酒屋へ行った。

瀬戸線清水駅下の老舗で、地元庶民の憩いの場。
安くて美味く、大将が鮨も握ってくれる。
築年数の相当経過したお世辞にもキレイといえない狭小な店内に、常連客が限界まで膝と肩をぶつけ合って、賑やかに食べて飲んでいる。

仕事終わりに暖簾をくぐったら、満員なのに無理に席を用意してくれた。
大将が一人で忙しく切り盛りしながらも

「せんせー、何にする? ○○と○○ならすぐに出せるけど」

と、一瞬だけこちらに笑みを向けて、直ぐに料理を作る手元に目線を戻す。
こんなとき、店のリズムに気を使うのが私の中では最優先事項。
何食べようかなー、と店内の流れを止めてまで注文に執着するのは野暮だと思っている。
大将の手を止めることなく、流れに任せて出されるモノが、味覚にも心にも美味い食い物なのである。

「じゃあ、大将のオススメと、後で手が空いてからでいいから、鮨握って」

客の心遣い。
この気持ちが共有できる奴と、飯が食えればなお嬉しい。

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