無敗の王者 評伝ロッキー・マルシアノ
イタリアの移民の息子としてアメリカで育ち、プロ野球選手を目指すも上手くいかず、ボクシングも決して才能があったわけではないが、貧乏から脱し閉塞感から抜け出すには、それを極めるしかなかった。
その人並外れた苦労と無骨なファイトスタイルが、底辺からアメリカンドリームを掴むサクセスストーリーに似合う。
1940〜50年代のボクシグ界に存在した人種差別、マフィアとの繋がり、マネージメントの搾取、成功で得た有名人との交友、彼の人生を読むことで、戦後アメリカの歴史も学べた。
そして現在のボクシングマニアにとって、モハメド・アリとの親交はワクワクするものがあった。
更に、およそ現役時代が交わることなかった両者の、コンピューター・シミュレーションにより実現させた戦いは、同じく無敗50戦目として比較されるメイウェザー VS マクレガー 以上の興奮。