オスは去勢、メスは避妊 番外編
獣医師に成り立ての頃、飼主さんから「さかいせんせい〜!」と呼ばれるのが小っ恥ずかしくて堪らなかった、私如きが先生なんてと。
同じく馴染めなかったのが職業としての横文字使用。
勤務医始めて直ぐに去勢はcast、避妊はspayと呼ばされて、同業者がやたら横文字使うのが奇異に感じて仕方なかった。
castはcastrateからくる和製英語らしいから、現在の獣医師はneuterというのですかね。
ときに横文字利用の快感が過度になって、本来の日本語より難解になる現象もあったり。
本当は◯◯なくせに能力が高いと思われたい、自意識過剰で欧米礼賛主義のアピールだと思う自分は、これまた小っ恥ずかしくて堪らなかった。
それが今では、飲み屋で先生呼びされて普通に返事する面の皮の厚さ。
せめて言葉や文章は、日本語を意識して使いたいと思う今日この頃。
この番外編もSpinoffとかExtra editionなんて、絶対に言わない。