ウサギ獣医師

外で知り合った方に挨拶がてら職業尋ねられ「獣医師です」っていうと、おっ! とか へぇー! となることが多いので、世間では珍しい部類の仕事なんだと思う。

続いて話題になるのが決まって「うちでイヌ(orネコ)飼ってるのだけど〜」という健康相談。
そこで私が「イヌ・ネコの診察は、もう殆どしてないから自信ないんですよね」というと はぁ? という顔される。
それで「ウサギ診て生計立ててるもんで」と打ち明けると「えっ! そんなんでやっていけるの?」という顔される方が殆どだ。

「ウサギってどうやって飼育するんですか?」

「ウサギも病気するんですかね?」

「何年ぐらい生きるんですか?」

「そんなに飼ってる人いますかね?」

毎日ウサ飼いに囲まれて仕事していると気付かないが、市井の認識はこんなものです。
しかし、自分のような劣等獣医師でもやっていけるのは、ウサギ診療が同業者間でも稀有な隙間産業だから、競争に晒されずガラパゴスの如く生き延びられたからかも。
そう考えると、良かったじゃないのマイナーな存在で。

加えて、ウサギを診るオッサンはたぶん優しいんだろうな、という先入観で見てくれるのも夜の酒場では有利だ(笑)
ただ、会話が始まると直ぐに正体がバレるから効果は一瞬しかなくて、その一瞬では何も生まれないから意味ないけど。

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