キング中毒続く
キング最新邦訳作品の「ミスター・メルセデス」を読み終え、没入モードに入ってしまい、ひとつ前、7月に刊行された「ジョイランド」も読み始めた。
こちらは全360Pちょっとで、最初から文庫版で安価。
ジャンルとしては、僅かにキングのホラーを漂わせたミステリーもので、続く完全ミステリーの「ミスター・メルセデス」に相応しい移行期作品。
また、主人公のオッさんが自分の青春時代を回想するスタートから、直ぐに思い出すのが「スタンド・バイ・ミー」との共通性。スタンド〜が少年期の思い出話なら、本作は青年期、人生最初の失恋と、そこからの立ち直りを語る切ない青春小説になっている。
失恋の痛手を癒す、一番手っ取り早い手段は、新たな恋愛。
超単純思考の私には、前述の邦訳版ブックカバーのデザインより、アメリカの挿絵入り版ブックカバーのイラストが、一番しっくりくるのでした。
青春時代にピン(意味は本誌参照)を獲得できなかった私を含む多くの男性読者は、こう叫ぶでしょう。
「この主人公、切ないどころか、最高の青春体験やんけっ!!」