愚娘内定
現在大学院で研究に励んでいる愚娘が、卒業は来年の春なのに早々に就職先を決めた。
創業100年以上の化学会社の研究職で、彼女にとって最良の実力発揮の場となりそうだ。
報告を受けてから親心で調べてみたら、その会社の社章にウサギが描かれていて驚いた。
なんでも創業間もない頃、社内会議中に真っ白なウサギが乱入して、会議室内を一周したあと外へ消えた。
この突然の来訪者がモチーフとなったそうだ。
うちみたいな超弱小個人動物病院でも、ウサギで縁を感じてしまいました。
この会社の株、頑張って購入しようかしら、将来愚娘が株価上げてくれると期待して(笑)
何かの雑誌で読んだが今どきの企業は、学生や求職者の内定辞退率を下げるために、わざわざ親を会社に招いて理解や確認をとる(オヤカク)努力をしているそうだ。
自分の経験上思うのは、親の影響下にあるうちはコドモ、社会人というオトナになる覚悟はない。
だからオヤカクが必要な人材は危ういと思う。
コドモは一旦オトナになったら、己の実力でしっかり稼ぎ、税金納めて責任果たしたら、好きに生きていけばいい。
親もコドモの脛齧ることを期待せず、最期まで他人に迷惑かからないような準備をしたら、あとは終活を思う存分楽しめばいい。
今回のお祝いで愚娘を飯に誘ったら、何故か私との前に、うちのスタッフ連中と女子会がしたいとリクエストが来た。
ハイハイ、わかりましたよ、女同士でわちゃわちゃ賑やかにやればいいさ。
親父がいると邪魔なんでしょうな。
楽しんでくださいな。
とりあえず良かったね。
でかしたもんだ。
鳶が鷹生んだと自慢しよう。
愚娘と呼べるのも、あと少しですな。
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