愚娘が見ても

泊まりに来ていた愚娘が、久々に診療の様子を見学した。

就活が始まった彼女には、昔とは違った感覚で見えるだろうし、父親の矜持で私も格好つけたかった。
が、こういうときに限って意思疎通・相互理解が非常に困難な飼主さんの対応場面を見せることになってしまった。
◯◯な飼主さんが悪いのか、困難であってもそれを上手く誘導できない自分の力量不足なのかは知らん。
ただ、娘の見とる前でタイミング悪いなと最初は後悔した。
患者であるウサギのことを思えば、自分は引き下がれないし。

しかし、途中から考えが変わった。
成長した娘なら、公平な目で父親の仕事ぶりを見るだろう。
どんな職業に就いても、そこには思い通りにならない矛盾や葛藤が存在するんだよ、良いことばかりじゃないけど、その中で揉まれてキャリアを積んでいくものなんだよと。

ならば正直な姿を見せた方が娘のためになるわな。
その後の私はいつも通りエンジン全開、ひとつも悔いのない診療を達成できました。
愚娘よ。
親父に一定数アンチがいる理由が、よくわかっただろう?(笑)

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