こういう凝屋の期待には応えられない

読めば当事者はわかるだろうが承知で書く。

新患で来られた家族。
20年来ウサギ飼育を続けて、知識・技術に精通しているらしい。
いいよ、好きですそういう飼主さん。
だって診察時に余計な説明省けるもの、私も仕事が楽に済む。

だが、最後に雲行きが急変した。

「先生のオススメのウサギ診療文献はどれですか?」

「う〜ん、どれも良いから選べないけど、飼主さんには難しいと思うよ」

「大丈夫です、英語文献も読んでますから」

「専門的な治療内容読んで理解できるの?」

「できます、大丈夫です」

「ひょっとして医療関係者?」

「いえ、全く違います」

「だったらオススメしないな、専門教育受けてない個人学習は間違った解釈されかねないし。そもそも飼主さんに必要なのは愛兎の健康管理で、病気の診断・治療は獣医師に任せてほしい」

。。。という今までにも何度か経験した凝屋との会話が進んだが、今回は更にぶち込んできた。

「20年勉強してきたので理解できます。診療・治療知識も分かります」

次に返した私の言葉は容易に察することができるでしょう。

「だったら当院来る必要ないでしょう。。。」

これで気付くだろうと思ったら、更にぶち込んできた。

「いや、知識があっても薬がないので治療できないから(ここに来とるんやろが)」

凄いな。
通いの割烹の大将に「食材さえ入手できれば自分でも美味いもの作れる」と言う自信、とても私にはない、それも家族の前で堂々と。

どうぞ20年の知識の積み重ねを存分に活かすために、是非獣医師免許を取得してください。
取得には大学生活6年かかる?
大丈夫です、6年後直ぐに開業すれば数年で取り戻せます、あなたの20年の知識があれば。
6年後、私は引退している可能性大ですから、代わりにウサギ診療極めてください。

それまで?
とりあえず私の腕では、あなたを満足させる診療を提供することができそうにないので、他所の技術と権威の伴った先生お探しください。

申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

1つ星 (19 投票, 平均: 1.00 / 1)
Loading...

Comments are closed.

サブコンテンツ

このページの先頭へ