新型コロナ変異ウイルスについての私見

静岡県で、新型コロナのイギリス変異ウイルスに感染した方が3人出たと報道されました。

この変異ウイルスについてWHO(世界保健機関)は、従来のウイルスより感染拡大のスピードが速いと指摘する一方、重症化や死亡の恐れについては従来のものと大きな違いはないという見方を示しています。
アメリカでも、この変異ウイルスが14州で88例報告されており、CDC(疫病対策センター)は3月までに、この変異ウイルスが感染の主流になるだろうと推測しています。

コロナウイルスの遺伝子は1本鎖のRNA遺伝子で、これは3万個の塩基からできています。
ヒトの遺伝子はDNAの2重鎖で、一方の鎖で突然変異が起きても他方の鎖で修復されます。
1本鎖のコロナウイルスにはこの修復作用がないので容易に変異しやすく、その変異速度は驚異的で昨年の3月時点で2000種、7月には6000種以上の変異種が確認されています。
コロナウイルスはヒトの体内で、白血球の活性酸素に曝されるとその変異速度が加速され、現在でも感染した人々の体内で2週間ごとに新しい変異ウイルスが誕生していると考えられています。

これだけ強烈に変異を繰り返しながら感染を広げるウイルスを、完全に制御することは可能なのでしょうか?
ちなみに人類史上、根絶に成功できたとされる感染症は唯一天然痘だけです。

また日本人は古くから従来の風邪として、土着のコロナウイルス(4種)と共存してきたとされています。
これら旧型コロナウイルスに曝される、即ち毎年風邪ひいて免疫力が強化されてきたことが、今回新型ウイルスに感染しても重症化が少ないひとつの要因と考えられています。
もちろんこの免疫力の強化は、新型コロナの変異ウイルスに対しても同様で、感染経験を積めば積むほど強化されます。

現在TVでは無症状感染の若者たちが感染を広げるとして非難されていますが、彼らが感染して強力な免疫壁を形成してくれることによって、結果的に重症化リスクの高いヒトにとって防波堤の役目を果たしてくれるのではないでしょうか。
また、毎年の風邪のように変異ウイルスに感染し続け、体内でその免疫情報をアップデートし続けることで、新たな変異ウイルスに対する防御能も強化されるのではないでしょうか。

絶対に感染したくないと徹底したウイルス排除策を取るならば、それは生きている間ずっとやり続けないといけないと思います。
己の免疫アップデートが止まってしまった状態で、もし新興ウイルスに感染したら重症化する可能性が高いからです。

ウイルスとの長い共存の歴史で、人類は多様なウイルスRNAをゲノムに蓄積しており、なんと我々のDNAの約半分は感染したウイルス由来と考えられているそうです。
この事実を知ったとき、私は驚いたと同時に現在の新型コロナウイルスに対する人類の反応に違和感を感じました。
もちろん明かに致死性の高いウイルスがパンデミックしているなら、こんな悠長な考え吹っ飛びますが、身近な何処を凝視してみても混乱した状況が見えないので、TV画面との解離に納得できない毎日を過ごしています。
ウイルスとの共存という、大きな歴史の流れに逆らう生活様式を続けることの危険性を考えずにはいられない私は、今の日本では異端なんですかね?

昨年9月からWHOの要職に就いた著名な感染症学者のヨハン・ギーゼケ氏は、次のように推奨します。

「なるべくたくさん新鮮な空気を吸って、運動をすること!」

ということで、午後は名城公園シニア天国で、免疫力高めるためにジョギングしてきます。

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