尿道&膀胱結石でした

木曜の緊急手術の件。

緊急手術というと、当院では殆どがこの病気です。
特にオスは陰茎があるため、尿道が結石で閉塞し易く、膀胱に尿が過剰蓄積されて、来院時既に重症患者さんが多い。
今回も患者さんは突っ伏して危険な状況、下腹部を軽く触るだけでその深刻度が察知でき、急いでレントゲン撮影すると結石が4つ確認できました。

結石だなんて想像もしていなかった飼主さんに手早く説明を済ませ、手術を決めてもらい、スタッフと2人気合い入れいざスタート。
陰茎切開することで3つは摘出できましたが、最後の1つがなかなか出せない。
もしやと思い術中に再度レントゲン撮影したら、膀胱内に戻っていた。

こうなると更にお腹を開けて、破裂寸前で損傷した膀胱を切開し、結石を取り出し、尿漏れしないよう膀胱を丁寧に縫い、同じく丁寧にお腹を閉じなくてはならない。
膀胱に溜まっていた尿がこんな感じだから、その手術の困難さは想像し易いと思う。

この子、実は陰茎切開する際邪魔だから去勢もさせて頂いた、7歳になって。
手順としては去勢→陰茎切開→膀胱切開。
患者さんのコンディション最悪だから、スピーディー且つ丁寧に。

術後2日目の今日、やっと自力排尿が可能になって餌も食べ出し、明るい未来が見えてきた。
更なる明るい未来のために。
この子はこれから再発防止に向けて、食餌療法を実施します。

オシッコがしたくても出せず、血尿が溜まるほどの限界に至り、やっと動物病院来たら速攻で麻酔かけられ、キンタマ取られチンチン切られ、お腹まで開けられ。。。
こんな災難を防ぐ唯一の方法は、飼主さんが行う適切な給餌です。

取った結石は飼主さんにお渡しして、今後の再発防止に向けた戒めにしてもらう。

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