2020年平均寿命更新について

厚生労働省が先月30日に発表した簡易生命表によれば、2020年の日本人の平均寿命が女性87.74歳、男性81.64歳となり、ともに過去最高を更新したそうだ。

コロナ禍なのにどうして? と一瞬思いましたが、これはよくよく考えれば戦後から実践されてきた公衆衛生の改善と医療環境の充実によって、若年層の死亡(早死に)を大きく減らしてきた、そしてそれはコロナ禍であっても影響を受けなかった(若者は感染しても死ななかった)ということに一つの要因があります。

コロナ禍に明白になった事象は他にもあります。

それは病床逼迫問題で、日本の病床の割合は民間80%に対して国公立20%です。
全体の80%が営利目的で運用されているため、感染重症患者の急増時に病床供給が満足に実施されず(利益率が悪いから)、逆にこれ以上感染増やすと医療崩壊するぞと国民を恫喝する現象が起きました。

営利目的の医療にはもう一つ問題があります。

それは効率の良い儲け口を追求することになるということです。
治療に面倒、過剰な労力や人員、コストがかからず、危険性もないけど、利益率の高い医療に重点が置かれてしまうということです。
その利益追求が、自力採食困難でも点滴・胃瘻を施し、意識もなく生かされ続ける寝たきり老人を、国内の医療施設に25万人も存在させることになり、皮肉にも日本の平均寿命更新のもう一つの要因になっています。

私的にも80代の認知症親族がこの流れに従い、意識もなく何も食べれず点滴だけで1ヶ月ほど寿命を延ばした末、先日亡くなりました。
私は口を出す立場になかったので傍観していましたが、その延命処置になんの意味があったのか?、もし自分が同様の立場になったら、例え認知症を患っていたり無意識下であったとしても、とても受け入れ難い気持ちになりました。

食べることや意思を発露することができなくても、ただ一分一秒でも長く生き続けることが重要視される現在の医療制度によって、日本人は平均寿命を延ばしている。
それって幸せでしょうか?
少なくとも私は自力で生きられなくなったら、それ以上無理な延命はしたくない。
しかしその時意思表示できなかったら、求めていない医療を受けることになりかねない。
だからこの場を借りて、本ブログを見ている愚娘・愚息たちに意思表示しておきたい。

見てるか〜。
その時が来たら、お節介な生命至上主義はいらない、周りの雰囲気にも流されないでほしい、親父の意思を尊重してくれ。

試しに国はワクチンパスポートよりも延命措置辞退届制度を実現してみたら、案外届出出す国民は多いと思うけど。
そうなると病床でなく、経営逼迫する病院が増えるか。

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