1R1分34秒

もともと文学作品を読む体質になく、ボクシング好きが高じてジムに通っている身。
今回、芥川賞受賞作品でボクシングを題材にしているということで、普段なら敷居の高い、というか見向きもしない分野だけど、読むことにチャレンジしました。

デビュー戦こそ勝てたものの、その後の実力が発揮できずスランプに陥って、自暴自棄になった主人公が、再起するまでの心理描写が中心。

現実のボクサーが、果たしてここまで思考しながらやってるものなのだろうか。
苦しい行程だからこそ、故意に言語変換せず苦痛を避けるもの(特に減量など)だと思っていました。
しかし、逆にそれを敢えて詳細に語ったものを初めて読んで、とても興味深かった。

ただ、専門用語を用いたテクニカルな部分の描写が多いので、ボクシングにある程度の知識がないと、読み込めない作品なのではないかと心配にもなりました。
文学作品とは、そういうところに拘って読むものではないのかも。

個人的にはとても満足でした。

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