酒あるいは人

N師匠の課題図書。
2010年に亡くなられた俳優・随筆家・池部良の酒にまつわるエッセイ。

1940年代東宝の青春映画、60年代東映の高倉健主演「昭和残侠伝」シリーズでの名脇役、戦後を代表する二枚目スター。
現在の視感でその頃の御姿を拝見しても超カッコいい男だ。

知ったようなこと書きながら、実は彼の出演作品に疎い私。
予備知識無しに本書を読み始めたが・・・いいな〜昭和、ぽあっと心温まった感じ、あっという間に読了。

幼年期、桃の節句に親父から無理やり勧められた白酒に始まり、青春時代、徴兵、復員、戦後の俳優業再開から本書上梓の1990年頃まで、酒との様々な思い出が綴られている。
戦後初のベルリン世界映画祭に、日本からたった1人で出席、デンマーク女優とのロマンチックな出会いと、そこで初めて口にした、彼の一番好きなカクテルとなるギムレットのエピソードは、実生活でも魅力的な主役を張る彼の二枚目ぶりが思い浮かぶ。
恥ずかしながら齢50のオッさん、完全に魅了されてしまった。

読了後、居ても立っても居られず栄の行きつけのBARへ。
入店と同時にギムレット注文し、興奮を抑えきれず、酒場では下衆な所作であろう、こんな写真まで撮影してしまった。

その後はもちろん深夜まで・・・
明けて今朝は頭が痛いが、幸いにも連休初日、師匠からの追加資料とこれが届いた。

遅ればせながら

「ご一緒、願います」

にシビレよう。

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