縁の下の幸福論 ~校正者・大西寿男~

昨日のNHKプロフェッショナルを観て感動した。

校正という仕事を初めて理解した。
文章の誤字脱字、表記の誤りを正すことに収まらず、ファクトチェック、ときに作者の思いを汲み取り、表現の提案までする仕事。
1文字の単価が0.5円、1日仕事に没頭してたった4000円の報酬。

出版という斜陽業界で奮闘するなか、大きな失敗をやらかして心身壊し、それでも言葉の守り手としての自分を取り戻すため、50歳にして再起する大西氏。
時代の潮流に乗って隆盛を極め、どれだけ裕福になったかで評価される現代で、こんな目立たない場所で最高に格好良く生きている人間に感動した。

そして改めて自分の仕事を考えた。
天職とは言えないまでも、日々のストレスが帳消しになる喜びが多々あるから、休診日増やしてサボりながら続けさせてもらっている。
1日4000円の報酬だったら相当凹むが、名声欲や虚栄心に疎いから儲けは程々で満足。
彼ほどの苦労が無い分まだまだアマチュアだが、逆境に頗る弱い自分はこれぐらいでやってこれたから、凄く幸運な人生だと思った。

順調に行けば2年後社会人となる愚娘に鑑賞させたい。
興味ある方はNHKプラスで視聴可。
ん? NHKの回し者か?

1つ星 (6 投票, 平均: 1.00 / 1)
読み込み中...

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ